経験を120%フル活用するためのメモ術 メモの魔力 The Magic of Memos

あなたは日常的に「メモ」をしていますか?

スマホのメモアプリで簡単にメモを取ることができるようになった現代、日常的にメモを取られている方も多いのではないでしょうか。

「メモを知的生産に活用する」

そうきいて意味が理解できた方は、ブラウザの戻るボタンを押してお帰りください。お出口は左上です。

メモを知的生産に活用する?
メモって忘れないためにするんじゃないの?

そう思われた方は、12月24日に発売されたばかりの新書「メモの魔力 The Magic of Memos」を読んでみてはいかがでしょうか。

メモの魔力 The Magic of Memos

メモの魔力は、ライブ動画配信サービス「SHOWROOM」社長の前田裕二さんの二冊目の著書。
著者の前田さんは、女優の石原さとみさんとの交際が話題になったので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

私は前作「人生の勝算」を読んで前田さんについて知りました。
ロジカルな思考をされる方で、理不尽に立ち向かい、努力が報われる世界を作ろうとする姿勢に感銘を受けました。

人生の勝算は良書です。
機会があればぜひ読んでみてください。

そんな著者の二冊目となる「メモの魔力 The Magic of Memos」。
発売前からSNSを中心に仕掛けられた読者を巻き込んだ販売戦略が秀逸で、コンサルタントの末席を汚す私は感心しっぱなしでした。
末席を汚す、をようやく使えた嬉しさといったらもう。

感想

本書を一言でいえば「メモを備忘録にとどめず、知的生産のためのツールにしよう」ということになります。

メモを取られる方は多くなっているとはいえ、大半は備忘録としての役割に終始しているのではないでしょうか。大半どころかすべて、という方もいらっしゃるでしょう。

前田さんはメモに「ファクト(事実)→抽象化→転用」という枠組みを適用することで、メモを単なる備忘録から知的生産ツールにしているそうです。

前田さんはIT企業の社長さんですが、メモはノートを使うアナログ派。
デジタル派の私からすると、アナログのノートは検索できなかったり持ち運びに邪魔になるなど何かと不便に思えますが、前田流メモ術にアナログのノートは欠かせないツールのようです。

アナログのノートには「見開き」という概念があります。
前田さんはこの「見開き」をうまく活用することで、メモを備忘録から知的生産ツールへと昇華させているのです。

前田流メモ術のやり方をご紹介します。
まず最初に「日常生活で気になったこと」や「心の動き」などの「ファクト(事実)」をノートの左ページにメモしていきます。この時点ではよくあるメモとなんら変わりありません。

ここからが前田流メモ術の真骨頂。
次に、ノートの右ページを縦に二分割し、左側には左ページで記録したメモを「抽象化」したものを書き入れます。

「抽象化」というと難しく聞こえますが、要は対象を最大公約数的に・・・最大公約数的にとは、対象を構成する要素の中から・・・抽象化の言語化は大変です。

私の理解として抽象化とは、「他の物事にも共通すること、一般化」というイメージです。例えばiPhoneなら、

iPhone → スマートフォン → 工業製品

のように、右にいくほど抽象度が高くなります。

このように左ページに記入したファクト(事実)を抽象化したものを、右ページの左側に書き入れていきます。

最後に、抽象化した内容を元に、右ページ右側に「他の物事への転用できないか」を考え、着想したアイディアを書けば完成。

前田流メモ術は、ノートの右ページを「『抽象化』と『転用』に使う場所」と定めることで思考を促し、メモを「アイディアの着想を得るためのツール」として機能させるのが目的というわけです。

着想を得るためのツールといえば、世の中にはたくさんの発想や着想を支援するツールがあります。
オズボーンのチェックリスト、マンダラートチャートなどが有名ですね。

それらと前田流メモ術の着想法には決定的な違いがあります。それは「日常性」の有無。
既存のツールは「必要」によって使われるのに対し、前田流メモ術は「日常」から着想を得ようとするところが新しい。
ただ通り過ぎてしまいがちな毎日を「アイディアの種を拾う場所」に変換し、自らの体験を100%、いや、120%使ってアイディアを搾り取ろうというわけです。
合理的というか効率的というか。極まっています。

私は、前田流メモ術は「0から1を生み出す」よりも「1を100にする」のに向いているように感じました。
「クリエイト」より「アップデート」というとわかりやすいでしょうか。

0から1を生み出すようなツールは、企画職や開発職などの一部の人にしか必要とされませんが、1を100にするツールはどんな人にも幅広く応用が効きます。
会社員、学生、主婦、年金暮らしのお年寄りに至るまで、属性に関わらず「今やっていること」をアップデートしていくことは、誰にでも当てはまる関心事です。

私はアナログのノートを使った方法は実践しないと思います。
できるだけ身の回りをシンプルにしたいから、という理由もありますが、現行のGoogle Keepを用いたメモが快適すぎて離れられません。

しかし、「メモからアイディアを抽出する」という前田流メモ術の姿勢は、メモの手段を問わずに実践することができます。
Google KeepではGTDを応用したラベル管理で似たようなことができると思うので、試してみようと思います。

今は奇しくも年末。
新年から何か新しい活動をしたいとお考えの方は、「メモによる知的生産のある生活」を始めてみてはいかがでしょうか。

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メモの魔力 The Magic of Memos