閉塞感を打ち破り、未来を切り拓く力 多動力

多動力

多動力』という本をご存知でしょうか。

多動力は「ホリエモン」の愛称で知られる堀江貴文さんの著作で、Amazonで1,000件を超えるレビューのついた超ベストセラー作品です。
堀江さんは1ヶ月に1冊のペースで出版するくらい多作なことでも知られていますが、1,000件を超えるレビューがついているのは、堀江さんの数ある著作の中でも多動力だけ。
本が売れないといわれる時代に、なぜ多動力はこんなにたくさんの人に読まれるのか。
その秘密を探るべく多動力を読んでみた結果、みえてきたのは「現代を生きる日本人の閉塞感」でした。

「何かしたいけど何もできずにいる」
「漠然とした不安や不満に悩んでいる」

多動力は、そんな思いを抱えながら生きる人たちに「そんなに苦しまなくても、もっと楽に生きられるよ」というシンプルなメッセージを送ります。

堀江貴文 ベストアルバム

この『多動力』は渾身の力で書いた。
「多動力」を身につければ、仕事は楽しくなり、人生は充実すると確信しているからだ。
本書が、あなたの人生を大きく変えることができれば、これに勝る喜びはない。
堀江貴文

多動力は、これまで堀江さんが断片的に発信してきたメッセージを一冊に集約した「ベストアルバム」的な本です。
ゆえに、本やメルマガ、SNS、YouTubeなどで堀江さんが発信してきた内容と被るところが多分にあります。堀江さんの発信をフォローし続けてきた人は目新しさを感じることはないかもしれません。

多動力は、読みやすく平易な文体で簡潔にまとめられており、早い人であれば1時間、遅い人でも数時間あれば読めます。普段あまり読書をしない人でも読みやすい本です。

徹底された合理化・効率化

「多動力」は大量の仕事をこなすための、技術ではない。
命が果てるまで、1秒残らず人生を楽しみきるための、生き方である。

これまで堀江さんの発信するメッセージにふれたことのない方にとって、堀江さんの徹底された合理化・効率化の考え方は、鈍器で頭を殴られるくらいの衝撃があるに違いありません。いかに人生を楽しみきるかに考え方が最適化されています。

社会生活において私たちは、往々にして常識や他人に自分を合わせようとします。常識は社会生活を円滑に進めるために必要不可欠なものであり、他人への察しと思いやりは日本人の美徳である、という考えに基づいた行動です。

しかし常識や他人に合わせようとすることは、少なからず無理をすることであり、ストレスは蓄積されていきます。そしていつしか人生に生きづらさを感じるようになり、閉塞感へと繋がってしまうのです。

そんな現代社会において堀江さんの生き方は痛快です。常識や他人にとらわれず、自分のやりたいことだけに集中します。その生き様を見ると、自分には到底真似できない、と思う人も多いでしょう。堀江さんの生き方からくるメッセージはシンプルであるがゆえに極端に感じられてしまうのです。

しかし本当に堀江さんが極端なのでしょうか。
堀江さんの生き方が極端に感じられるのは、私たちがその対極に位置する極端さをもっているからなのかもしれません。私たち日本人は、必要以上に常識を重んじ、他人のために生き、他人からみて恥ずかしくない生き方を意識してしまってはいないのでしょうか。
堀江さんの視点からみれば、過剰に他人を意識するそんな生き方こそ、極端にみえているのかもしれません。

多動力は子育てに効く

たとえば、共働きで仕事をしていれば、お母さんが子どもの弁当を毎回バッチリ作るわけにもいかないだろう。
「今日は時間がないし疲れているから、冷凍食品を適当にレンジでチンしよう」  こう割り切れると人生は一気に好転する。
反対に、弁当は手作りでなくては駄目だと思いこんでしまったら負のスパイラルにハマってしまう。

多動力のレビューで興味深いのが「子育て世代にオススメ」という意見が多いことです。子育て世代であろう方からの「子育てが楽になった」という意見も数多くあります。
この背景には、常識や他人の目が子育てを厳しいものにしているという現実があるのでしょう。

子育ては常識や他人を意識しすぎてしまうと辛いものになります。お爺ちゃんやお婆ちゃんに代表される周囲の人は、良かれと思って自分たちの子育て価値観を親たちに語ります。しかし技術の進歩がめざましい現代において、旧世代の子育て価値観は古すぎてしまうのです。子どもにスマホで動画を見せるのはダメ、といっていいのは、スマホがある時代に子育てを経験した人だけなのです。
にもかかわらず、真面目な親ほどそうした他人の意見や常識を無視できず、育児ノイローゼになってしまいます。これでは本末転倒です。

多動力は、そんな子育ての煩わしさから親を開放します。
他人に振り回されず、自分らしい子育てをするために必要な考え方を学ぶことができます。

専門性の時代は終わった

ダイヤモンドがなぜ価値があるか?それは美しいからではなく、珍しいからだ。

堀江さんは、大学に代表される専門性が重視された時代は終わり、これからは複数分野の知識やスキルを掛け算的に組み合わせる人が求められると説きます。

この時代において必要とされるのが、業界の壁を乗り越えていく「越境者的精神」。その根幹を成すのが本書タイトルの「多動力」です。
多動力を発揮し、自分の興味の赴くまま色んなことにチャレンジし同時進行させることで、自分を唯一無二の人材へと磨き上げることができます。

まとめ

本書『多動力』を読んだからといって、君自身が変革したわけではない。
重要なことは、Just do it. Just do it.  ただ実践することだ。失敗して転んでも、また実践する。膝がすり傷だらけになっても、子供のように毎日を夢中で過ごす。
あれこれ考えるヒマがあったら、今すぐ、やってみよう!

多動力は、現代社会で生きづらさを感じている人の閉塞感を打破し、気持ちを高揚させ行動へと導く良書です。

著者の堀江さんが何かと話題になる方で、好き嫌いあるのは仕方ないと思います。しかし、感情論を理由に読まないのはあまりにもったいない本です。むしろそう思った人にこそ「売れている本には何かしらの魅力があるに違いない」という合理的思考で読んでほしいと思えます。

多動力は、月額980円でAmazonのKindleが読み放題になるサービス「Kindle Unlimited」の対象となっています(2019年1月25日 現在)。
この機会に多動力を読んでみてはいかがでしょうか。

多動力