罪悪感から開放してくれた聖書 THE TEAM 5つの法則

「もっと早く読みたかった」

先日発売されたばかりの新書『THE TEAM 5つの法則』を読んだ感想です。
自分が経験によってようやく得られた知見が、本書にはすべて書いてありました。

  • 目標を確実に達成するのが良いチームだ
  • 多様なメンバーがいるチームが良いチームだ
  • チームはコミュニケーションが多ければ多いほど良い
  • みんなで話し合って決めるのが良いチームだ
  • メンバーのモチベーションを高めるためにはリーダーが情熱的に語りかけることが大切だ

著者は本書の冒頭で、これらは多くの人々がチームに対してもっている誤った認識だと示します。

「チームメンバーの個性を尊重し、みんなで仲良く話し合って決める」

そんなチーム運営が素晴らしい。
私もずっとそう思い、そうありたいと願ってきました。

しかし最近、組織に参加する人が増えてきたことで、その考え方に違和感を覚えるようになりました。人が増えたことで失速感や閉塞感を感じることが増えたのです。

「チャットやグループウェアを使って、みんなですべての情報を共有し、みんなで意見を出し合い、みんなで決める」

最良のアイディアやサービスは、そんな和気あいあいとした合議制のチームから生まれると信じていました。いま思えば根拠のない常識にとらわれた、単なる思考停止だったとわかります。

いろいろ試した結果、私たちの組織では、意思決定や情報共有する人を「必要最低限」にすることで問題を解決しました。私の得意とするシンプル化です。
不思議なもので、なぜかチーム運営についてはこれまで、先述のチームに対する誤解にとらわれて、シンプル化しようと思ったことがありませんでした。
それほど私たちにとってチームに対する誤解は根深いものがあるということなのでしょう。

結果、私たちのチームはふたたび疾走感を取り戻しました。
情報共有と意思決定に参加する人を最低限にした施策は成功し、スピーディーで柔軟な対応ができる臨機応変なチームへと生まれ変わりました。

ただ、ひとつだけ問題が残りました。
合議制を捨てた私たちのチームは、ごく一部の人間のみが意思決定に関わる独裁的なチームになったのです。

「独裁」

この言葉のもつネガティブ感はすさまじいものがあります。
字面を見ただけで体中から拒否反応がおこるような、そんな忌み嫌われる言葉です。
私たちのチームが、どこか独裁的であることに、私は言いようのない罪悪感のような想いを抱いていました。

たしかに仕事はやりやすくなった。
しかし本当にこれでよかったのだろうか。

そんな時でした。『THE TEAM』を手にとったのは。

本書を一読して、すべてが氷解しました。
心の中にあったモヤモヤが一気に晴れる思いがしました。

『THE TEAM』を読んだ後は、私たちのチームが独裁的であることは、私たちのビジネスに対するチーム最適化を真剣に考え続けた末の「当たり前」であることがよくわかります。
決して自分勝手にやるための独裁ではなく、真にビジネスの成功や円滑なチーム運営を考えれば、私たちのビジネスにおいて独裁的であることは必然だったのです。
今となっては、誰から教えられることもなく、その結論に自力で達することができた私たちを、誇らしく思えます。

それに気づかせてくれた『THE TEAM』には本当に感謝しています。
『THE TEAM』を読まなかったら、いつまでも罪悪感を抱えたままチーム運営をしていたと思います。

『THE TEAM』は「チーム作りの教科書」「チーム作りの取扱説明書」として紹介されることが多い本です。
たしかに『THE TEAM』はこれからチーム作りをしていく方にとって有用な知見が詰まっています。チーム作りの前に一読したらビジネスの成果に直結するであろうことは想像に難しくありません。

けれど私は、あえてチーム作りとは直接関係ない方にも『THE TEAM』を読んで欲しいと思います。
『THE TEAM』は、心が本当は感じていた「チームに対する違和感」に気づくキッカケを与えてくれます。その気づきからあなたの所属するチームが大きく変わり、ひいては見違えるようなビジネスの成果が出せるようになる、そんなインパクトの可能性を秘めた本だと思います。

ベッドの枕元に置かれた聖書のように、オフィスの書棚には『THE TEAM』が必要です。

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