ドラゴンドラからの紅葉 苗場スキー場

色づいた山を空中から眺める。
俯瞰で見る紅葉の美しさと緊張感。

ドラゴンドラからの紅葉狩りは、非日常感あふれる空中散歩となりました。

ドラゴンドラからの紅葉 苗場スキー場

ドラゴンドラは、冬はスキーやスノボ、夏はフジロックフェスティバルで知られる新潟県の苗場スキー場にあるゴンドラです。苗場スキー場のある苗場高原から田代高原までを、全長約5.5km、片道の所要時間25分という「日本一の長さ」で繋ぎます。

ドラゴンドラ周辺は標高が高く、新潟県の中でも特に早い時期から紅葉が楽しめます。山頂付近は10月上旬から色づきはじめ、11月初旬までが紅葉の見頃です。ドラゴンドラからの紅葉狩りは、まるで自分がドローンになったような高い視点からの大パノラマを楽しむことができます

苗場プリンスホテル。かつてのスキーブームのときは、冬になるとこの大きなホテルが常に予約でいっぱいになったというから驚きです。

ドラゴンドラに乗るには、苗場プリンスホテルの隣にある「シュネー」という施設に行きます。「ドラゴンドラはコチラ!」的な案内がなかったので、少し迷いました。

シュネーに入って進むとドラゴンドラのチケット売り場があります。値段は大人ひとり往復券が……2,700円。高い。チケットの価格を見て少し躊躇しました。下調べをしてこなかったので、ドラゴンドラからの紅葉狩りにそれだけの価値があるのかわからなくて。乗った後の今なら、それだけの価値があるといえます。

チケットを購入したらドラゴンドラに乗りま……せん。実はドラゴンドラの乗り場は、苗場プリンスホテルとは離れた場所にあります。ドラゴンドラ乗り場までは無料のシャトルバスが往復運行しているので、まずは「シャトルバス乗り場」まで歩いて移動します。シャトルバス乗り場までは歩いて5分くらい。屋外を歩くので雨が降っている場合は傘が必要です。

シャトルバス乗り場に着いたら、係員の誘導に従ってシャトルバスに乗車します。

シャトルバス乗り場からドラゴンドラ乗り場まではシャトルバスで5分くらい。乗り場についたら、さっそくドラゴンドラに乗って山頂を目指します。

アムロ、行きまーーす。

こんな時、いつもそういうくらいにはガンダム好きです。

この日は10月下旬の27日。11月にまだ入らない頃でしたが、ドラゴンドラ乗り場からすぐの場所でも木々は色づいていました。やはりドラゴンドラ周辺の紅葉の見頃は早いです。

しばらくゴンドラからゆったりと紅葉を楽しんでいると、

突然、ゴンドラの先が消え、ジェットコースターの登りきったところと同じ恐怖が体を襲います。

そしてゴンドラは谷底へと降下していきます。覗き込まなければ下が見えないほどの急傾斜。頂上部から下り始める時は、かなり緊張感がありました。

ドラゴンドラは斜面の凹凸に沿って登り降りを繰り返しながら山頂を目指します。上昇トレンドにある株価、というとわかりやすいでしょうか。一直線に頂上を目指すゴンドラとは異なりアップダウンがあるのが特徴で、ただゴンドラに乗っているだけで多彩な景色の表情を楽しむことができます。

急斜面を降下した後はこの絶景。ゴンドラの真下を流れる「清津川」と、岩壁に貼り付くように色づく紅葉のコントラスト。ドラゴンドラに乗って良かったと確信した瞬間です。

このエメラルドグリーンの清流に見覚えがある方もいらっしゃるかもしれません。そう、この清流「清津川」は、前々回の記事で書いた十日町市の「清津峡」に繋がっています。

清津峡の観光 清津峡渓谷トンネル

この美しい紅葉の谷底を流れ、絶景の清津峡を抜け、信濃川と混じり合い大海へと流れ出た後、雲となり再びこの地に雨として戻ってくる。ここを流れる水の物語は、どこか心に響くものがあります。

高度が上がるにつれて見えてくる湖は「二居湖」。
エメラルドグリーンの湖面は、季節によって色が変わるという神秘的な湖です。

再び急斜面へ。支柱から真下に伸びるケーブルが、この先の斜面の急さを物語っています。

そしてまた絶景。ゴンドラが下るときは谷全体を見渡せるので、紅葉の大パノラマが楽しめます。

真下は紅葉の真っ盛り。

登るに連れて紅葉が色濃くなっていくのがよくわかりました。

二居湖とドラゴンドラ。蒼と碧の共演。

ドラゴンドラの速度を水増ししてみたり。

この日は霧雨のような天候で、ゴンドラの窓に水滴が付着してしまうのが少し残念でした。

もう少しで頂上というあたりで、前方が白い霧に覆われ始めました。

ゴンドラのケーブル以外、何も見えない真っ白な世界。

たまに霧の中から現れるゴンドラや支柱に驚かされます。霧は自分以外のすべてを恐怖の対象にしてしまう性質を持っていると思うんです。

この状態でゴンドラが停止した時は、かなりドキドキしました。足の不自由な方などが乗り降りする際に、ゴンドラが止まることがあるのは知っていましたが、この真っ白な状態で止まられると本当に怖い。ゴンドラのケーブルを伝って何かが襲いかかってくるような想像をしてしまうくらいにはゲーム脳です。

そしてようやく田代高原に到着……白い。白すぎる。

数十メートル先のレストランが霞んで見えるほどの濃霧。

ほんの少しだけ霧が薄くなってきました。が、私には時間がありません。

白い霧を思う存分堪能した後は、急いでドラゴンドラ乗り場に戻ります。

再びゴンドラに乗り込み、白い悪魔の待つ宙へと帰ります。

頂上の滞在時間、わずか10分。

なぜ頂上の滞在時間がこんなにも短かったのか。その理由は私がドラゴンドラを訪れた「時刻」にあります。

ドラゴンドラの最終受付時刻は午後3時。私がドラゴンドラを訪れたのは午後3時5分。そう、5分ほど受付時刻を過ぎてしまっていました。もうダメかと思いましたが、「頂上に着いたらすぐに戻ってくることになりますが、それでもよろしいですか?」とスタッフさんがいってくださり、なんとかドラゴンドラに乗ることができました。

そしてゴンドラが頂上に到着した時刻が午後3時50分。頂上から麓へと折り返すゴンドラの最終時刻は午後4時。滞在できるのはわずか10分。この時間内で頂上を満喫し、再びゴンドラに乗り込まなければならなかった、というわけです。

山頂にはレストランや屋台がありますが、この時間になるとすべて終わっており、何一つ食べられずに頂上を後にしました。仙人は霞を食べて生きるといいますが、まさにそれ。

ドラゴンドラに乗られる方は、遅くとも午後2時30分くらいまでには、麓のドラゴンドラ乗り場からゴンドラに乗り込むのが理想です。そこから片道25分かけて頂上に到着し、1時間あれば食事をして景色を見る余裕があります。

多少のドタバタはあったものの、ドラゴンドラでの紅葉狩りは楽しかったです。

高い視点から見下ろすように紅葉を楽しめるのはゴンドラならでは。進むにつれて移り変わる景色、徐々に色濃くなっていく紅葉。アップダウンを繰り返すアトラクション的な要素のあるドラゴンドラからの紅葉狩りは、ドキドキワクワクの連続。ドラゴンドラからの紅葉狩りは、他では味わえない特別な体験となります。

思っていた以上にアトラクション性が強いので、高所恐怖症の方や閉所恐怖症の方は要注意。片道25分、往復で50分という長時間、足場の定まらぬ高所での浮遊感を味わい続けるのは、両者にとって辛い旅路となるでしょう。私も怖さを感じることが何回かありました。それをスリルと受け止めるか、リスクと受け止めるか。人によるところです。

あとはとにかく時間に余裕をもって訪れることです。私のようにギリギリになってしまうと山頂を満喫することができません。霧が出るかどうかは天候次第ですが、できれば晴れている日に乗られるのがやはりベストです。霧がでていると閉所恐怖症の人とゲーム脳の人はゴンドラ内が恐怖空間となります。山頂からの景色も望めませんし、ドラゴンドラの良さが半減してしまいます。私にとって頂上は「白い」というドライな感想のみ。ね、ドライな感想。

以上に注意して、紅葉に色づく山々の空中散歩を楽しんでください……と思ったら、今季のドラゴンドラの紅葉運行は11月10日で終わってしまったそうです。来年、来年見に行ってください。

ドラゴンドラ|苗場スキー場(公式HP)
苗場ドラゴンドラ 田代ロープウェー│苗場スキー場
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ドラゴンドラ(Googleマップ)